勝負の大学最終年に挑む。北海道・松前町出身の仙台大・川村友斗外野手(3年=北海)は、2年連続侍ジャパン大学代表候補に選出されるも、強化合宿が中止に。打点と本塁打の2冠に輝いた昨秋同様、今春のリーグ戦でも結果を残し、8月の第1回アジア大学選手権(中国)出場、そしてその先のプロ入りを目指す。

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松前町出身の仙台大・川村は勝負の大学最終年に挑む。昨年は2年連続代表候補選出も強化合宿は中止。前年の同合宿では早大・早川(楽天)、慶大・木沢(ヤクルト)、苫小牧駒大・伊藤(日本ハム)のドラ1トリオと対戦し、6打数無安打に終わっており、雪辱の思いも強かった。

川村 2年のときに悔しい思いをしたから、本当は12月の合宿でアピールしたかった。でもプロに行くにはこういう球を打たなきゃならないと分かった。その経験を生かし、春のリーグ戦で結果を出せるように、切り替えていきたい。

仙台6大学リーグでは2年秋に最高打率(4割7分4厘)、打点(16)の2冠、昨秋は打点(14)、本塁打(4)の2冠。大学ラストイヤーはその上をいく。

川村 今年は逆方向への打撃を磨いて、3冠を狙いにいきたい。

母校北海は昨秋全道制覇。弟亮太が主将を務める知内も16年ぶりに全道4強に進み、21世紀枠の北海道地区候補に選出された。

川村 僕らは秋に勝てなかった。弟の動画も見て、成長したなと感じた。負けないように頑張らないと。春から結果を出せるよう冬場にしっかり練習し、ドラフト指名されるような選手になりたい。

遠投105メートル、50メートル6秒ジャストと走攻守3拍子そろった左打ち好打者が、夢の舞台を思い描く。【永野高輔】

◆川村友斗(かわむら・ゆうと)1999年(平11)8月13日、松前町生まれ。松前松城小2年時に松城ユニオンで野球を始める。北海では1年秋からベンチ入り。2年夏の甲子園は一塁手として準優勝に貢献。日南学園(宮崎)との3回戦、聖光学院(福島)との準々決勝で、北海道勢初の2試合連続本塁打を記録。仙台大では1年春からベンチ入り。家族は両親と弟。181センチ、90キロ。右投げ左打ち。

◆侍ジャパン大学代表とプロ 19年同代表エースの森下暢仁投手(明大)は同年ドラフト1位で広島入団。20年ドラフトでも、代表歴のある佐藤輝明内野手(近大)が阪神、早川隆久投手(早大)が楽天に1位で入団した。北海道関連では13年代表で帯広大谷出身の杉浦稔大投手(国学大)が、同年ヤクルトに1位で入団(17年途中に日本ハム移籍)。16年の水野滉也投手(東海大北海道)は同年2位でDeNA入り(19年引退)。日本ハム初の道産子1位指名選手となった伊藤大海投手(苫小牧駒大)も、18、19年と2年連続で代表入りし、抑えとして活躍した。