<ソフトバンク3-1日本ハム>◇8日◇みずほペイペイドーム

3連敗で始まったソフトバンクの5月だったが、あっという間の4連勝で首位固めの気配さえ漂い始めた。2位につけた新庄ハムとの本拠地3連戦は緊迫の延長サヨナラ勝利もあったものの、終わってみれば3戦スイープ。投打で圧倒したと言っていい。

ブルペン陣の「強さ」は驚異的だった。この3連戦、先発マウンドに上がった和田、有原、石川の3人を除くと中継ぎ陣は計11人が送り込まれたが、彼らが登板した11イニングはすべて無失点。3連勝の最後を締めた守護神オスナが4月19日のオリックス戦以来のセーブを挙げて日米通算200セーブを達成。頼れる助っ人右腕の「復調マウンド」は、さらにチームを勢いづかせるはずだ。

復調と言えば、打線にもあった。2番ショートで先発出場した今宮が3回に三塁への内野安打を放ち17打席ぶりのヒット。開幕から好調だった打撃が下降線をたどり、打率も急降下。それ以上に「2番打者」としての役目に「どう対応していいのか分からなくなっていた」というほど悩んだだけに、光明の一打となったに違いない。初回と7回には2つの犠打もきっちり決めて「送り役」としての仕事も見事にこなした。もう1人。2試合ぶりに6番一塁で出場した中村晃が6回無死一塁から右前打。こちらは19打席ぶりの快音で、貴重な追加点のアシスト役となった。今季は代打の切り札役を務めたり、プロ17年目のベテランにとっては何とも難しい役回りで、心身のコントロールに苦心しているようだが、やはり復調の特効薬は好打だろう。川村ら若手の活躍もチームを活気づかせるが、やはりベテランとの融合は快進撃の必須条件だろう。

5月下旬から始まる交流戦を前に小久保ホークスが一気に抜け出すような気がしてならない。

ソフトバンク対日本ハム 9回に登板したオスナ(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対日本ハム 9回に登板したオスナ(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対日本ハム 日米通算200セーブを達成したオスナ(撮影・球団提供)
ソフトバンク対日本ハム 日米通算200セーブを達成したオスナ(撮影・球団提供)
ソフトバンク対日本ハム ヒーローになった石川(左)と三森(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対日本ハム ヒーローになった石川(左)と三森(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対日本ハム ヒーローになった石川と三森(奥)は巨大クラッカーを鳴らす(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対日本ハム ヒーローになった石川と三森(奥)は巨大クラッカーを鳴らす(撮影・梅根麻紀)