<ソフトバンク3-3オリックス>◇20日◇ペイペイドーム

オリックスとの5回戦は、今季2度目の延長ドローで終わった。今季最長の4時間46分の試合は、さすがに徒労感が募った。6回に6四死球と山川の犠飛で、3点差を追いついた。だからこそ、一気に逆転勝ちを収めたかったところだが、打線はつながらず。延長10、11回とサヨナラ機をつくりながら、ホームは遠く計18残塁。まあ、こんな試合もあると、割り切るしかないのだろう。

収穫はあった。試合後、小久保監督も5回からオリックス打線を封じたブルペン陣を称賛したが、中でも2番手の石川と延長12回を抑えた杉山の投球には「雪辱」の気持ちがこもっていたように思う。

先発枠の関係で中継ぎに回った石川が、16日の日本ハム戦の8回に中10日で登板し、1安打1四球1失点。「久しぶりの中継ぎで感覚も違ったし、力が入り過ぎて…」。父親が北海道出身で、エスコンフィールドには親戚も応援に駆けつけていたが、好投を披露することはできなかった。この日は5回から3イニングを1安打無失点。6回は3者連続三振も奪った。

杉山は前日19日の6回に登板し、先頭から3連続安打を許すなど1イニング2失点。今季6試合目にして初めて失点し「僕は信頼がまだない中で、こんな投球では…。またゼロからです」と悔しさをにじませていた。それから24時間もたたない内にマウンドへ。延長12回はわずか5球で3者凡退に仕留めた。勝てなかったが、彼らには自信回復の大きな一戦となった。

ソフトバンク対オリックス 12回表から登板した、ソフトバンク7番手の杉山(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対オリックス 12回表から登板した、ソフトバンク7番手の杉山(撮影・岩下翔太)